先日、知人と有志で小規模な金融の勉強会を開催し、少し金融の内情について学習したので内容を簡単にまとめておきたいと思います。
きっかけはこのツイート。
わかります
金融全体についての勉強会したいってずっと思ってる— megan㌠ (@akiet97) January 10, 2019
実際に仮想通貨・ブロックチェーンの事業を考えているエンジニアや私のような法学部出身の人にとっては、金融の仕組みは壮大すぎてどこから手をつけて良いかわからないと思っていたので、同じように思っている人がいるのでは無いかと思い、まずは今回「経済の心臓」とも言われる銀行について概説したいと思います。
銀行の3つの役割
- 預金
- 決済
- 融資
信用創造とは何か?
信用創造とは銀行が顧客からの預かり資産を貸し出すことで世の中に流通する通貨の量を増やすことを言います。
例えばB銀行は顧客Aの預かり資産1000万のうち、支払準備金(預金者への払い戻しのために銀行が手元に残しておく資金。預金準備率によって計算する。今回は預金準備率を10%として計算)となる100万円以外の900万円をCに対して貸し付けた場合を想像してみます。
この場合CがDに900万円の支払いを実施し、Dが自身の取引先の銀行Eに預金した場合、この銀行Eはさらにこの預金の10%に当たる90万円を手元に残し、残りの900-90-810万円をFに貸し付けます。
このとき根源的預金が貸付と預金を繰り返すことで額面上のお金の額はどんどん増えていき、貨幣供給量は増加しています。
銀行はこの信用創造をすることができるので、貨幣供給量を増やすことができ、その結果として経済の安定に寄与しているということになります。
中央銀行(日本銀行)
さてこの銀行ですが、信用創造によって経済を回しているので安易に銀行の業務を他の手段で潜脱したり、銀行が乱立してしまうことは一国の経済の崩壊を招きます。ゆえに厳しい規制(自己資本規制や預金保護)によって銀行業には安易な市場参入に対する厳しい規制がかけられている、ということになります。
アンバンドリング業務
入門と書いてあったので手に取って読んでみたのですが、広範に金融について学べました。ただ銀行についてはページ少なめで、どちらかと言うと身近な投資やフィンテック(Fintech)、規制についての話が多めです。
次の記事はこちらです。複雑で体系的な理解が難しい金融規制について、マクロに把握するための記事になります。