闇Webと仮想通貨③ーMt.Goxを巡る意外な議論

闇Webと仮想通貨②ー『Silk Road』とFBIの捜査」記事にて、闇Webをとりまく事件で最も有名なSilk Road事件を解説しました。しかし実はこの事件、一部ではマウントゴックス事件とも関係があるとささやかれているようです。

シルクロードの創設者DPRであるとして逮捕されたウルブリヒト被告側の証人、Jared DerYeghiayan氏によれば、マウントゴックスの社長、マルク・カルプレス氏が Silk Road の実質的な創設者であり、管理人であったと言うのです。

大部分の人間が彼の意見を馬鹿馬鹿しいと一笑に付しましたが、彼は複数の事実を列挙し、ビットコイン価格を引き上げるためにシルクロードの運営がされていたと主張しました。

カルプレス氏自身は事実ではないとしてこれを否認したものの、マウントゴックス社からはこの裁判の直前に不審な口座へ大量のビットコインが移動させていた形跡が見つかっており、また消失したビットコインのほとんどが内部によるものだったことが報じられるなどしたことから、両者の密接な関連を疑う声は未だないわけではありません。

マウントゴックス事件とシルクロード事件ー意外な関係に見えますが、ビットコインと闇Webは非常に密接な関連があり、闇webの問題を語る時、またビットコインのユースケースを語る際には相互に語られるべき問題であるといえます。

あくまでも個人的な意見ですが、どちらの事件も謎に包まれた部分が多いことから、真偽の判断は難しいと思っています。

特に現在の仮想通貨業界の発展のスピードにあっては、どちらの事件ももはや古典的なイベントになりつつあり、今後も謎が解明されることはないでしょう。

さて、Silk Roadの捜査がここまで困難になったのはひとえにその徹底した「匿名性」にあります。この匿名性こそが規制当局の悩みのタネであったわけですが、次回の闇Webと仮想通貨④ービットコインの「匿名性」の記事でお話したいと思います。

次記事:闇Webと仮想通貨④ービットコインの「匿名性」

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